写真左端に見える道をバスで五合目まで上り、そこからは徒歩で宝永山第一火口の中心まで歩いた。 1707年の宝永噴火で火口で、第一から第三までの三つの火口が形成された。 今回の観察会では第一火口の中心部まで行った。 (本図の写真は、国土交通省富士砂防事務所ホームページから抜粋した) |
朝霧高原から見る富士山。 この日は晴天であった。 下界は猛暑が続いていた。 |
富士山富士宮口五合目にバスで到着。 ここから六合目の小屋を経て宝永山火口に向かう。 ゆっくり歩いて約30分の山登りである。 |
登山道を多くの人が歩いている。 気温は少し涼しいくらいで長袖シャツでちょうどいいくらいである。 この日は夏休み中の土曜日ということもあり、人出は多い。 我々は軽装だが、多くの人は山頂まで上る人、あるいは山頂から降りてくる人たちで、皆しっかりした装備である。 足元は火山灰や火山礫が固まった感じで、歩くと土ぼこりが立つ。降りる時にはすべりやすい。やはり杖は必須アイテムか? |
宝永火口の縁付近では富士山の斜面に沿って連続した一枚の溶岩が観察できる。 ここで見られる溶岩は厚さ数メートルで溶岩の流れる方向に対して直交する割れ目が多く発達している。 |
向こうに見える小高い山が宝永山。 第一火口の縁で参加者が当NPOの輿水から説明を受けている。 宝永山の火口は三つあり、写真左側のすり鉢状地形が一番上の第一火口である。 |
宝永山第一火口の山頂側の斜面。 宝永噴火以前の富士山の噴出物(溶岩や砕屑物など)の断面が観察できる。また、これらの地質を貫いている岩脈も観察できる。 |
宝永山第一火口の中心部(すり鉢状地形の底)に向けて歩く。 |
白糸の滝は、古富士の泥流堆積物層とその上位の富士山熔岩の境界部から湧き出している湧水が幾筋もの滝になったものである。 写真左端の水量の多い滝は沢水が流下しているが、その他はすべて湧水である。 上位の溶岩は割れ目が地下水を浸透させる透水層だが、下位に分布する泥流堆積物は水を透しにくい不透水層であるため、両者の地層境界部で湧水となって地表に湧き出てくる。 |
富岳風穴の説明板。 溶岩が流れてきて、表層が固まり始めて中がまだ固まっていない状況で中身だけが抜け出て空洞が形成され、それが風穴になったという説明である。 |
風穴の入口。 石段を降りていくと途中から急激に気温が下がり始める。 |
風穴の内部。 天井の溶岩にはまだ固まり切らない時にできたしずく状の突起が多数観察できる。 風穴内部の気温は体感で数度程度と思われる。 天然の冷蔵庫として昔は蚕の卵の保存場所などに利用されていたという事である。 |