特定非営利活動法人

NPO法人「山梨の自然と災害を考える会」設立記念講演会
        2009年6月27日 甲府市総合市民会館大会議室 13:30〜16:30


・当日の講演プログラム

・会場の様子

講演会場の様子です。
約60名の方にお集まりいただきました。
皆さん熱心に聞かれていました。


・レポート 「自然災害の現場」 NPO法人 防災ボランティア未来会 代表 山下 博史氏
山下氏が代表を務めるNPO法人「防災ボランティア未来会」は、日本及び海外での地震や洪水などの災害現場における、救出・救助・医療活動を中心に活動されているNPO法人です。
講演では、新潟中越地震などの活動について映像を見ながら解説していただきました。
避難所の様子なども映されましたが、指定されている避難所とされていない避難所の格差などについて話がありました。
災害を体験しないものには想像が及ばないような災害現場の悲惨さや避難生活の厳しさがよくわかりました。


・朗読  幸田文「崩れ」より 大谷崩れ 朗読ディアマイフレンド 加藤 礼子氏
加藤氏は、山梨放送の元アナウンサーで、当日は幸田文の「崩れ」から「大谷崩れ」の一節を朗読していただきました。
大谷崩れは静岡県内を流れる安倍川最上流に位置する大崩壊地です。
幸田文が大谷崩れの現地を訪れ、その自然の姿を以下のように表現しています。

「プツプツと小石を噛んだような具合で車がとまり、ドアがあけられた。妙に明るい場所だなという感じがあり、車から足をおろそうとして、変な地面だと思った。そして、あたりをぐるっと見て、一度にはっとしてしまった。巨大な崩壊が、正面の山嶺から麓へかけてずっとなだれひろがっていた。なんともショッキングな光景で、あとで思えばそのときの気持は、気を呑まれた、というそれだったと思う。白然の威に打たれて、木偶のようになったと思う。」 (幸田 文「崩れ」講談社文庫より)

加藤氏の朗読に皆さん聞き入っていました。


・講演 「明日にも来る山梨の災害」 富士常葉大学客員教授 附属風土工学研究所副所長
                                       竹林 征三氏 (工学博士)

竹林氏のお話は、災害という言葉の起源から始まり、山梨における災害について、地震や洪水などの自然災害にとどまらず、新型インフルエンザやテロ行為などに起因する災害に至るまで、様々な視点からのお話がありました。
山梨の自然災害に関しては、@地圏災害(火山、地震、崩壊など)、A水圏災害(富士川の水害、湖水伝説、河口湖増水、足和田災害など)、について解説されました。
過去の災害をよく知ることが、将来の災害を防ぐことにつながると感じました。


・6月28日(講演会翌日) 山梨日日新聞 記事

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